社員インタビュー │ AIエンジニア

エンジニア

K.T.

▶︎ プロフィール

Contents


01 入社のきっかけ

02 大学での専攻

03 Arithmer入社以前のお仕事

04 Arithmerで取り組んでいるプロジェクト

05 Arithmerでの目標

06 Arithmerへの入社を考えている方へのメッセージ

01 入社のきっかけ


─ Arithmerに入社したきっかけは何でしたか?

アルゴリズムに関する問題を制限時間内に何問解けたかを競う競技プログラミングを趣味でやっているのですが、似たようなサイトでアルゴリズムの問題を解くと企業からスカウトが来るというサイトがあります。そこでArithmerの人事の方に声をかけてもらったのがきっかけです。

前職ではIoT機器のファームウェア開発に従事し、マイコンのプログラムを書いていました。それも楽しかったのですが、一方で自分の得意分野である数学をより活かせるような仕事にチャレンジしたいと思い、入社を決意しました。

─ ズバリ、入社の決め手は何でしょう。

面接の過程やオフィス見学をさせてもらった際に数学を大事にしている会社だということが伝わったのが大きかったです。大きな決断なので悩みましたがご縁を大切にしようと思ったのと、これまでも迷ったときは新しい環境に身を置くようにしてきたため入社を決意しました。

02 大学での専攻


大学ではどのような研究をされていましたか?

確率論を専攻していました。高校までの確率では有限個の数え上げというイメージが強いですが、大学では解析学の一分野として確率論があります。ブラウン運動や確率微分方程式という不確実性を含む運動を記述する方程式に関することや、統計物理などに動機付けされた確率論の問題に取り組んでいました。最近、自分の研究テーマに近い確率微分方程式のエルゴード性に関する結果が生成AIの文脈でも用いられていると聞き、感慨深いものがあります。

確率論に興味を持ったきっかけを教えてください。

03 Arithmer入社以前のお仕事


─ 前職で携わっていた仕事について教えてください。

主に外資系の証券会社で計10年ほど働いていました。クオンツと呼ばれる職種で、確率論などの理論を用いてデリバティブと呼ばれる金融商品の価格付けや、ポートフォリオ管理をするためのモデルやアルゴリズムを開発していました。その後FinTechのスタートアップに転職し、顧客の最適な資産運用のためのトレーディングアルゴリズムを開発したり、実際にトレーディングをしたりしていました。直近では金融から離れIoTのスタートアップで働いていました。マイコンのプログラムを書いたり電子基板をいじったりと、時々はんだ付けなど電子工作のようなこともしていました。

04 Arithmerで取り組まれたプロジェクト


─ 入社後に携わった仕事について教えてください

入社してからまだ日が浅いですが、いろいろなことを経験させてもらっています。動画から3次元の点群データを作り、ものの形状や大きさを把握するようなことにも携わりました。点群データの取り扱い(回転や形状推定)で線形代数的な小技をいくつも使っています。また、複数ソースから作成されたCADデータを解析し情報のマッチングや整合性チェックを行うというプロジェクトでは、情報間のマッチングに最適化やクラスタリングを使ったり、Union-Findのような競技プログラミング的アルゴリズムを使ったりしています。また、データ解析や機械学習を用いるプロジェクトにも参加しています。

─ 仕事の中で感じるやりがい、楽しさについて教えてください

社内でいろいろなプロジェクトがあるので、これまで自分が知らなかったようなテーマに触れることができます。これまで当社で携わった仕事内容も、全くやったことがないようなものばかりでした。そのような未知・未経験の問題に対して、自分の持っている数学やアルゴリズムの知識、アイデアをいかに結び付けて解決の糸口を見つけるかといったところに当社の面白さや楽しさがあります。問題が類型化されていないので、典型的なアプローチがなかなか見つからない状況で試行錯誤している時に、少し問題が前進したり、ヒントが見つかったりすることがあります。そんな時にワクワクしますね。

─ チーム(仲間)での仕事についていかがでしょうか。

毎朝ミーティングを行っていて、その場でその日の予定や進捗などを共有しています。また、週一で技術に関連する事柄を議論したり新しい技術について紹介したりする「アルゴリズムセミナー」という勉強会があります。業務に関連した話題から数学的なこと、数値解析的なことまでいろいろなテーマがあります。途中で突然ホワイトボードを使った数学の議論が始まることもあり、楽しい時間です。

─ 仕事を進める中で難しいと感じることはありますか?

技術的にも内容的にも自分がこれまで経験したことがないような仕事が多いので、その分野に関する土地勘が全くない状態から手探りで進めていくのが難しくもあり楽しくもあると感じています。広い意味ではどれも数学を使用しているので、自分の知っている数学とどう結び付けていくのかを考えながら、少しずつ景色が開けていくのが醍醐味でもあります。また、考えが行き詰まってしまった時の突破方法についてはいつも悩んでいます。基本的には正解が誰にも分からないようなものが多いので難しいですね。ここを何とか切り抜けられた時は本当に達成感があります。あとは、自分の結果をいかに分かりやすく人に伝えるか、ということにもR&Dとは違った難しさがありますね。

05 Arithmerでの目標


今後、Arithmerでどのような仕事に挑戦したいと考えていますか?目標などがあれば教えてください。

自分の知っている分野、自分の全く知らない分野のどちらにも挑戦してみたいです。自分の知識を即活用できて最速最短で解決策を提供できる、というのが短期的には理想ですが、常にそのような分野の問題にしか手を付けない姿勢では問題の解決可能な範囲が限られてしまいます。自分の知らない分野の問題に挑戦することによって、新たなノウハウが蓄積し、より問題解決の幅が広がる、ということも長期的には必要だと考えています。局所最適化と全体最適化のような話で、どちらかだけでも片手落ちになってしまうのかな、と思っています。あと個人的には、まだ漠然としていますがいつか確率論を応用したプロジェクトを実現できたらなと考えています。

今後のキャリアプランを聞かせてもらえますでしょうか?

計画をきっちり立ててその通りに実行するというのが得意ではない(夏休みの宿題もギリギリになってからやる派)ので、何年後にどうするといった具体的なキャリアプランは立てないようにしています。人生途中で何が起こるかわからないですし。ただ、生活の中でかなり多くの時間を仕事に費やしているので、自分が楽しめる仕事に時間を使いたい。常に楽しいと思えること、興味のあることを仕事に選ぶようにしています。また、知的好奇心を退屈させないようにするため、新しい課題に挑戦できる仕事にできる限り取り組んでいきたいと考えています。

次に成し遂げたい目標はありますか?

お客様の課題をうまく解決することができて、その結果自分の作った解決策が世の中で使われるようになるのを見てみたいです。そのためにまずは目の前の仕事に全力で取り組むことと、幅広い視野で問題を捉えること、そしてお客様が当社に期待されていることを満たすのはもちろん、お客様の想像を超えるくらいの解決策をご提供できれば最高ですね。

05 Arithmerへ入社を考えている方に対するメッセージ


それでは最後にArithmerに興味関心を持ってくださる方へ一言お願いします。

昨今AIによる課題解決を掲げる会社は多いですが「数学で社会課題を解決する」と数学を前面に押し出している会社は比較的珍しいのではないでしょうか。 数学を軸にしているので応用範囲が広く、様々な業界や事業と関わることができます。自分自身に合った仕事を見つける、自分のやりたいことをやるという点ではいろいろなチャレンジができると思います。また、社員には博士号を持っている方や元研究者の方なども多く、物事のちょっとした見方や考え方の側面からも刺激を受けられます。

数学を活かして社会に貢献したいと考えている方のご応募をお待ちしております。

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