Arithmerの浸水AIシステムについて

1.Arithmerの浸水AIシステム

 Arithmerの浸水AIシステムは、クラウド上で河川ごとのAI学習モデルを利用し、河川水位を予測します。予測値を使用して、長雨やゲリラ豪雨による河川の溢れや浸水の範囲、高さをシミュレーションすることができます。

2.他サービスとの違い

 Arithmerの浸水高予測AIシステムは、河川ごとに水位予測を行うため、河川の氾濫予測も可能です。これにより、特定の河川に関連するリスクをより詳細に分析できます。さらに、建物の3D画像をシミュレーション結果に組み込むことで、直観的かつ立体的な浸水予測を提供します。これらの機能は、他のサービスと比較して計算領域が狭いものの、メッシュ単位を小さくすることで高い解像度の浸水予測が可能です。当社のシステムは、世界中の国々や、企業や工場などの特定施設に対応し、お客様のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。

3.開発の挑戦

開発過程では、特にメッシュ単位と処理時間のトレードオフのバランス調整に苦労しました。高い解像度のシミュレーションを実現するためには細かいメッシュ単位が必要ですが、それにより処理時間が増加するため、メッシュ単位と処理時間の最適なバランスを見つけることが重要でした。

また、ユーザーが直感的に理解しやすいインターフェースを提供するために、3D画像と2D画像の間での切り替えにも独自の工夫を入れました。

4.今後の展望

 大都市圏の内水氾濫予測は、地下構造物(下水道、地下鉄、人工的な治水施設)の情報が不足しているため、難しいといわれています。しかし、地上及び地下の詳細な3D情報を得ることができれば、より精密で実感的なシミュレーションが可能となります。また、河川水位や降雨量の過去・未来データとのリアルタイム連携により、シミュレーションの手間を大幅に削減できます。他のサービスと同様に、ユーザーが任意の地域や河川を選択し、氾濫予測や浸水シミュレーションを実行できるようになれば、日本の防災対策がさらに強化されると考えています。

 多くの人々が直面する浸水被害に対して、安全で安心な環境を提供するため、これからも多くの課題解決に取り組んでいきます。